EGYPT · 2023
エジプトAbu Simbel
砂漠の岩壁に、巨大な王の像が四体並び、湖の方角を見つめていた。
Abu Simbelは、遠くからでも大きかった。
岩山そのものが、王のための建築に変えられていた。
岩山の正面に四体の巨大な座像が並び、そのスケールだけでこの場所が特別だったことが分かる。
Abu Simbelの神殿は、紀元前13世紀にRamesses IIによって建設された。大神殿の正面には王自身を表す巨大像が並び、内部の壁には戦いや神々に関する場面が刻まれている。
さらに驚くのは、この神殿も元の場所から移されていることだった。
Aswan High Damの建設によって水没の危機に直面したため、1960年代に神殿は大きなブロックへ切り分けられ、約60メートル高い場所へ移築された。
古代の人が岩山を削ってつくり、現代の人がその岩山ごと別の場所へ移した。
その二つの規模の大きさに、どちらも現実離れしたものを感じた。
Abu Simbelでは、古代の権力だけでなく、それを残そうとした現代の執念まで一緒に見ているようだった。











