BHUTAN · 2015
ブータンPunakha / Dochula Pass
峠を越えると山の空気が変わり、どこか日本の田舎へ帰ってきたような懐かしさがあった。
ThimphuからPunakhaへ向かう途中、Dochula Passを越えた。標高三千メートルを超える峠には、白い108基のchortenが斜面に並んでいる。山の中に同じ形の塔が繰り返し現れる景色は、ブータンらしくもあり、少し現実離れして見えた。
峠を越えると、異国にいるはずなのに見覚えのある風景へ近づいていった。
標高を下げていくにつれて、山の斜面に家や田畑が見え始めた。緑の中に集落が点在し、細い道が谷へ続いていく。その景色を見ていると、不思議と日本の田舎へ帰ってきたような感覚を覚えた。
もちろん建物も文化も違う。それでも、山に囲まれた土地に田畑が広がり、その間に人の暮らしがある景色には、どこか懐かしさがあった。
その先にあるPunakhaは、かつてブータンの政治的中心だった場所である。Punakha Dzongは17世紀に築かれ、Pho ChhuとMo Chhuという二つの川が合流する場所に立っている。
川の間に巨大な白壁の建物が建つ姿は、峠で見たchortenとはまったく違っていた。砦であり、寺院であり、行政の場所でもある。ブータンのdzongという建築が、単なる古い城ではないことが分かる。
Dochulaでは山の中に祈りの塔が並び、Punakhaでは二つの川の間に巨大なdzongが立っていた。
異国を旅しているのに、途中の風景だけは妙に懐かしい。
その感覚まで含めて、この道の記憶として残っている。



















