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JORDAN · 2019

ヨルダンPetra

狭い岩の裂け目を抜けた先に、赤い岩壁から削り出された巨大な建物が現れた。

Petraへ向かう道では、最初から遺跡の全体を見ることはできない。高い岩壁に挟まれたSiqと呼ばれる細い道を歩き、その奥へ進んでいく。

都市は岩の中に隠れていたのではなく、岩そのものからつくられていた。

そして岩の隙間から、Al-Khaznehが少しずつ見えてくる。

Petraはナバテア人の都として発展し、アラビア半島の香料、中国の絹、インドの香辛料などが行き交う交易の中心となった。建物の多くは岩を削ってつくられ、乾燥した土地で暮らすために、水路や貯水槽を組み合わせた高度な水管理システムも築かれていた。

Al-Khaznehの印象が強すぎるが、Petraは一つの建物だけではない。

さらに奥へ歩けば、岩壁には墓や神殿が続き、山の斜面には道が伸びている。遺跡というより、巨大な都市全体が岩の中に残されている。

乾いた大地の中で、これほど大きな街を築いたことにも驚く。

しかし一番不思議だったのは、人が建物を「置いた」のではなく、岩を削ることで都市をつくったことだった。

Petraでは、自然と建築の境目がほとんど見えなかった。

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