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SOUTHAFRICA · 2020

南アフリカCape Town / Robben Island

華やかな街のすぐそばに、消えない歴史と、雲をまとった山が静かに残っていた。

Cape Townの街には、楽器の音が響いていた。新年を祝うパレードが通りを埋め、人々は色鮮やかな衣装をまとい、身体を揺らしながら歩いていた。その場にいる誰もが、同じ祝いの中にいるように見えた。

海の向こうに残された時間が、華やかな街の見え方を少し変えた。

けれど、その明るさは街のすべてではなかった。

パレードから少し離れ、カメラを手に歩いていると、しまった方がいいと声をかけられた。理由を詳しく聞く必要はなかった。先ほどまで無防備に眺めていた街を、今度は周囲を確かめながら歩いた。

同じ街の中に、浮かれた音と、気を緩められない静けさがあった。その境目は、思っていたよりも近かった。

沖合にはRobben Islandがある。ネルソン・マンデラが長く収監されていた刑務所を訪れた。小さな独房や閉ざされた建物を見ながら、ここで過ごした時間の長さを想像した。

それまでに、マンデラを描いた映画を何本か見ていた。画面の中で知っていた出来事が、目の前の壁や鉄格子と結びつくと、歴史は遠い物語ではなくなった。自由を奪われた場所に立ちながら、その後に彼が選んだ道の重さを考えた。

街へ戻ると、背後にはTable Mountainが立っていた。山の上では雲が湧き、平らな稜線を覆い、また流れ去っていった。しばらくすると、同じ場所から新しい雲が現れた。

祝祭に沸く通りも、緊張を感じた路地も、海の向こうに残された刑務所も、雲をまとった山も、すべてがCape Townの中にあった。この街は一つの表情だけでは捉えられない。明るさのそばには別の時間が流れ、見えない過去が今の風景に重なっていた。

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