SOUTHAFRICA · 2020
南アフリカCape Peninsula / Cape of Good Hope
半島を南へ進むほど、街の気配は薄れ、海と岩と動物の姿が残っていった。
Cape Townを離れ、半島を南へ走った。
世界の端ではなくても、道の終わりには立つことができた。
海岸にはアシカの群れがいた。岩の上にいくつもの身体が重なり、鳴き声と潮の匂いがあたりに満ちていた。別の場所では、ケープペンギンが砂浜を歩いていた。人の暮らす大きな街から、それほど遠くまで来たわけではない。それでも、そこでは人間の方が間借りしているように見えた。
車をさらに南へ走らせると、建物は減り、風景から余計なものが少しずつ消えていった。残ったのは、低い草と岩、海から吹きつける風だった。
最後に、Cape of Good Hopeの看板の前に立った。
大陸を縦断したわけではない。ただ車で半島を巡り、その先まで来ただけだった。それでも、地図の下の方にある場所へ実際に立つと、距離とは別の感覚が生まれた。
そこから先にも陸地は続いている。世界の終わりでも、本当の最南端でもない。それを分かっていても、目の前に広がる海を見ていると、ひとつの道を最後まで進んだような気がした。
旅の意味は、移動した距離だけでは決まらない。とはいえ、地図の端に近づくことには、言葉にしにくい重さがあった。

















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